セリンジャーのパワーバレーボール
古典的名著です。古典的といっても日本の旧態依然とした古いバレーではありません。科学的に誠実で、現代バレーにも通じる内容を持っています。
ですので、過去に私の書いた記事(スパイクレシーブ隊形の分類など)でも多数引用させていただいております。また、オリビアさんの記事でも触れられております(スパイクスイングの「分類」)。技術・戦術について深く考えるときに、議論の出発点としてもっともふさわしい、高度で正確な内容を持っているわけです。
しかも、高度な内容を持った翻訳書というのは読みづらいことが多いですが、この本は違います。筆者であるアリーセリンジャー(パイオニアレッドウィングス監督)氏らによる論理の明晰さと、翻訳者である都沢凡夫(筑波大学男子バレーボール部監督)氏の力量のおかげでしょう。高度な内容の割には非常に読みやすいです。
ですので、個人的には指導者のいない大学生・高校生にもオススメしたいです。バレーボール技術・戦術について分野がかたよらずに記述がありますので、教科書として使えます。値の張る書物ですが、部費などで購入できるのなら検討してみてはいかがでしょうか。部員で輪読して内容を語り合えば、議論もかなり建設的になるでしょう。私自身、高校の時に出会いたかった本です。何度も繰り返し読む価値のある、数少ない本のひとつです。
もちろん、指導者の方にはとくにオススメです。某バレーボール指導教本よりも教科書としてふさわしいと思います。
この『セリンジャーのパワーバレーボール』が分野の偏りなく記述された教科書だとすれば、ポイントをしぼって詳しく、わかりやすく解説された「参考書」的な存在が、次に紹介する『バレーボール100Q入魂』です。こちらも古い日本の常識にとらわれない著作であり、バレーボール学会編纂ですので一定程度の信頼性もあると言えます。
本屋での入手難易度:★★★ 難
★★☆ 中: 〃 たまに見かける
★☆☆ 易: 〃 よく見かける
投稿者 | スレッド |
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オリビア | 投稿日時: 2006-4-13 8:40 更新日時: 2006-4-13 8:40 |
へりくつ道場師範 登録日: 2006-1-5 居住地: 投稿数: 352 |
Re: セリンジャーのパワーバレーボール この本との出会いが人生を変えたといっても過言ではありません。実は小学生バレーを教えていた友人からお借りしたのがきっかけでした。
それまで何となく「スパイクフォームって見た目で色々とあるな」と思っていたことにはっきりと五つの分類が書かれていました。ただ…、フォームの解説は言葉によるものが主で線画が書かれているのみで、代表例の写真やイラストは掲載されていませんでした。「実際はどんなフォームだろう?」と3Dソフトを使って再現作業をしたことが「スパイクの分類」の投稿につながりました。 他にもサーブの分類なども面白く、戦術などもためになります。 少し古い本ですがまだまだ色褪せずに読める本です。 |
返信 | 投稿者 | 投稿日時 |
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Re: セリンジャーのパワーバレーボール | たれいらん | 2006-4-16 23:20 |